編集と茂木さんの本のこと
鈴木卓爾監督作品『ゲゲゲの女房』の編集も、ラストスパートに入りました。
今日も、アオイスタジオの編集室を訪ねます。
先日のセミ・オールラッシュを経て、修正を加えた全編を通してみるのです。
まだまだ細かい部分に意見が出ます。
微妙なのは、前の編集の印象に引きずられて、新しい編集に違和感を覚えてしまう箇所です。
毎回、前の編集を忘れ、新しい目で見ようと思うのですが。
しかし、ほぼ形が決まってきたような気がします。前にも書きましたが、編集は映写機のピントをあわせる作業に似ています。右へ降り、左へ降り、その振幅が一番小さくなったところが、ひとつの形なのだと思います。
もっと別のやり方もあるのかもしれません。
しかし、いろいろな作業を積み重ねて、そうにしかならなかった場所が、わたしたちの結論なのだと思います。
今日、事務所に着くとシネマテークたかさきから茂木正男さんの遺稿である『モギマサ日記 ー僕と映画と仲間たちとー』が届いていました。茂木さんは、高崎映画祭事務局代表で、シネマテークたかさき総支配人であった方です。2008年11月15日、61歳でなくなったのです。
『モギマサ日記―僕と映画と仲間たちと』
B6判 249ページ
発行所:シネマテークたかさき
販売所:土曜美術社出版販売株式会社
ISBN:978-4-8120-1801-9
価格:税込み1575円
シネマテークたかさきの志尾さんや装丁をてがけられた長島さんのお手紙を読むうちに、なんだか泣けてきました。
今年も27日から高崎映画祭が始まります。