加瀬亮さんのコメント
うろ覚えで恐縮なのですが、カサヴェテスが、どこかのインタビューに答えて、こんなことを言っていました。
監督は、インタビュアーのようなものだ、と。いい答えを引き出すために、幾つも質問をする。そして、面白い答えが帰って来たら、じっと聞き手に徹するのだ、と。
“アンサンブル”とは、まずよく相手を観ること、相手に耳を澄ますことから始まるのだ、と思います。それが最初なのではないかと思います。相手=他者の他者性を認める、楽しむことからしか、“アンサンブル”は生まれないのです。
しかし、カサヴェテスの言っていることで重要なのは、「いい答えを引き出すために、幾つも質問をする。」という部分なのだと思います。それがなければ、他者とは関係を取り結ぶことはできないのです。
カサヴェテスの作品ではありませんが、ロブ・ニルソン監督の『シグナル7』です。
この映画がとても好きです。
私はレンタル落ちのビデオテープを持っています。
タクシー運転手の話なのですが、役者でもある主人公の一人がオーディションを受ける演劇の台本がクリフォード・オデッツの『レフティーを待ちながら』でした。サンフォード・マイズナーの本を読んでいたら、グループ・シアターのメンバーでもあったオデッツの名前が出て来たので、『シグナル7』がとても観たくなったのです。
ロングランが続いている『海炭市叙景』に出演していただいた加瀬亮さんから、『マイキー&ニッキー』についてコメントをいただきました。
ピーター・フォークとジョン・カサヴェテス。
彼らの狂ったような純粋さと、自由が、とても好きだ。加瀬亮◎俳優
3月にクランクインする作品は絶賛準備中…やはり初心に戻るには、体力がありません…。