サム・ショウの写真集

slowlearner_m2011-01-22


ジョン・カサヴェテスの盟友であり、写真家として活躍するだけでなく、カサヴェテスの監督作品『グロリア』『こわれゆく女』『ハズバンズ』などを製作し、1999年に亡くなったサム・ショウ。
たまたま渋谷のリブロに立ち寄ると、彼の写真集が売っていました。
カサヴェテスだけでなく、サムさんも、もういないのですね…。

これまでわたしは、マリリン・モンローを撮った写真やカサヴェテスや彼の監督作品の写真で彼の仕事を知っていたわけですが、この写真集には、それだけでなく様々な家族のポートレート、子供たち、動物たち、ファッション写真、風景写真、報道写真からウィージーばりの犯罪現場の写真など彼の仕事が俯瞰できる写真集でした。
しかし、驚く事に様々なタイプの写真があるのに、優しく、ユーモアがあり…もちろんサムさんにお会いした事はありませんが、そのどれもがサムさんの人柄と物事に注ぐ視線を感じさせる、とてもいい写真集でした。




先日、松田さんの秘蔵映像を観て、カサヴェテスの作品や『マイキー&ニッキー』も含めてその周辺の作品の見方が変わりそうだ…と書きました。
この写真集に触れて、カサヴェテスがどんな人々の間で映画を作り、映画に出演してきたのか、先日の秘蔵映像も含めて、考え直さなければならないような気がしました。

カサヴェテスは、どんな人々と映画を作って来たのでしょう。
そして、その人たちの中心にカサヴェテスがいることで、そうでなければ出会わなかった人たちが出会い、そして一緒に仕事をしたのです…。



なんだか想像すると、切なくて涙が出てきそうです。
松田さんは、今週末からお仕事で渡米されるのですが、その際にサムさんのお墓参りをし、ご家族とお会いになるそうです。