市民から市民へ

slowlearner_m2010-12-17



いよいよ明日から、佐藤泰志原作、熊切和嘉監督作品『海炭市叙景』の公開が渋谷ユーロスペース,川崎市アートセンター、横浜シネマ・ジャック&ベティ、札幌シアターキノ、苫小牧シネマトーラス、CINEとかちプリンス劇場、福岡KBCシネマで始まります!
ユーロスペースでは、初日は舞台挨拶もありますので、是非皆さんいらしてください!!

再び、ユーロスペースの北條支配人のコメント動画を、どうぞ。



昨日までユーロスペースで行われた書店員さん試写は、盛況でした。
もちろんいらしていただいたのは書店員さんだけではありません。
しかし、あまりの反響に、ちょっとびっくりしています。



アンケートが足りなくなって、嬉しい悲鳴です…。
マンガ家で作家の小林エリカさんが来てくれたり、吉祥寺の古本屋OLD / NEW SELECT BOOKSHOP 「百年」の樽本さんが、文学界新人賞を受賞した上村渉さんと来てくれたり、『ゲゲゲの女房』の音響を担当してくれた菊池信之さんや、『nu』を編集・発行し、『エクスポ』などを装幀する気鋭のデザイナー戸塚泰雄さんや、柳 英里紗さん、玄覺悠子さん、田村愛さんなど若手期待の女優さんたちが来て下さったり…。
とても嬉しいです。

そして、さらに嬉しい知らせが届きました。
海炭市叙景』が、“2010年松本CINEMAセレクト・アワード 最優秀映画賞”を受賞しました!
 “松本CINEMAセレクト・アワード”は、長野県・松本で「コミュニテイシネマ(公共上映)活動」を行っている「松本CINEMAセレクト」市民スタッフから、「映画の未来」を期待させる映画人・作品に贈られる賞です。公式HPにも掲載しましたが、受賞理由を、ここにも転載したいと思います。

「2010年松本CINEMAセレクト・アワード 最優秀映画賞」

海炭市叙景
海炭市叙景』の製作に関わった熊切和嘉監督始め、函館市民、スタッフ、キャストなどすべての方々


【授与理由】

 『海炭市叙景』は、函館出身の作家・佐藤泰志による函館をモデルとした同名小説を、函館ロケで映画化したいという函館市民有志を中心とする「市民参加型の映画づくり」によって完成した2010年の日本映画を代表する作品です。

 テレビ局が製作に大きく関与し、テレビでの連日の宣伝を通して観客を動員しようとする映画が幅をきかせる現代の日本映画界において、『海炭市叙景』が実践した、市民が単にエキストラ出演や撮影協力をするだけでなく、思想・信条に依らずに製作資金集めまで行うという真の意味での「市民参加型の映画づくり」は、日本映画史上極めて希有な試みです。

 また、函館生まれの作家による函館をモデルとした小説を函館ロケで映画にするという点で函館という一地方都市に徹底してこだわりながら、映画づくりを通して地方都市を活性化し、地方から文化を発信していこうとする全国の地方都市にとって先駆的なモデルとなっている点、さらには、完成した映画が単に函館市民の映画ではなく、国境を越えた世界中の映画市民の映画となっている点も、特筆に値するでしょう。

 2006年よりNPO法人として松本という一地方都市において「コミュニテイシネマ(公共上映)活動」を行っている「松本CINEMAセレクト」市民スタッフ一同から、心からの敬意と賞賛の意を込め「2010年セレクト・アワード最優秀作品賞」を『海炭市叙景』の製作に関わった、熊切和嘉監督始め、函館市民、製作スタッフ、キャストなどすべての方々に授与いたします。

特定非営利活動法人コミュニティシネマ松本CINEMAセレクト

2010年12月17日


読んでいるうちに、ちょっと泣けてきました。

市民から市民へ。

こんなに『海炭市叙景』らしい賞はありません。

松本CINEMAセレクトのHP http://www.cinema-select.com/


明日、劇場でお会いしましょう!