そうなんです。8月もやってます。

slowlearner_m2009-08-01



シネマート新宿で公開中の浅生ハルミン原作、星野真里主演、鈴木卓爾監督『私は猫ストーカー』。

そうなんです。8月もやってます。

シネマート新宿は、スクリーン1の巨大な劇場で、しかも回数が増えるのです。そして、8/15(土)からは2週間限定で渋谷ユーロスペースでも上映しています。是非ご覧になっていただけたら嬉しいです。


ロケでお店をお借りした古書猫額洞さんが、また巨大スクリーンで『私は猫ストーカー』を見て下さったようです!

http://byogakudo.exblog.jp/10745671/

なんか嬉しいやら、申し訳ないやら…。

映画の細部、それから音楽についてもお書きいただいています!

見終わって御苑方面へ歩きながらSと話す。
「音楽、やっぱりいいなあ」
「劇伴じゃなくて、きちんと映画音楽なんだと思うよ。シーンに
ぴったりのタイミングで音楽が入るから、ここに響くんだ」と、Sは
左胸をたたき、
「プロフェッショナルな映画音楽だね」とつけ加える。


蓮実重臣さんのサウンドトラックは、只今絶賛配信中です!



ダビング中の蓮実さんと卓爾監督です。


是非お聞きになってください。


今日もちょっと無駄話。絵本の話が続くのですが、以前に片山健さんの傑作『タンゲくん』をご紹介しました。



『タンゲくん』です。
ある日、家族が御飯を食べていると、みたこともない片目の猫が「のっそり」入って来て、「あたりまえのように わたしの ひざのうえに」座ってしまいます。でもお父さんもお母さんも何でもなかったように、この猫の存在を受け入れてしまうのです。お父さんは命名します。「タンゲくん」。もちろん「丹下左膳」です。



猫と暮らす愛おしさと切なさに溢れた傑作です。


しかし、今日書きたいのは『タンゲくん』ではなく、同じ片山さんが絵をお描きになった『ぼくからみると』(文・高木仁三郎)です。



これはちょっと驚きです。ひょうたん池の昼下がり。男の子が魚釣りをし、そのバケツを猫が覗き込み、友達が犬と自転車でやってきます。その一場面を、「じてんしゃの しょうちゃんから みると…」「いけのなかの さかなが みたら…」「そらから まいおりる とんびから みると…」と、その風景の中にいるあらゆるものの視点から捉え、むっとするような緑を感じる絵で、一見「静かなひょうたん池」が、実は無数のざわめきの中にあることを示すのです。



これは凄い。


こういう絵本を読んだことを、わたしたちはどうして忘れてしまうんでしょう?