ラジオと映画時評

slowlearner_m2009-07-07



シネマート新宿で公開中の、浅生ハルミン原作、星野真里主演、鈴木卓爾監督作品『私は猫ストーカー』。
劇場での上映時間は、下記のようになっております。


11:30 13:45 16:00 18:15 20:30


お時間が選べる方は、遅い時間の方が、お席に余裕があるようです。


詳しくは、シネマート新宿のHPをどうぞ。
http://www.cinemart.co.jp/theater/shinjuku/index.html




今日は鈴木卓爾監督は、小山ジャネット愛子さんがパーソナリティーをつとめるTOKYO FM “Wonderful World”のCINEMA80に生出演しました。お聞きになった方もいらっしゃるかもしれません。http://www.tfm.co.jp/ww/




渋谷のスペイン坂スタジオです。


7月10日(金)には、今度は原作の浅生ハルミンさんが、J-WAVE JAM THE WORLD に20:55〜21:20頃出演される予定です。


そして、本日、講談社から発売された「群像」に蓮實重彦さんの映画時評に「まぎれもない新たな映画作家の誕生を無条件に祝福したい」というタイトルで『私は猫ストーカー』評が掲載されました!


「ある画面と向かいあっていながら、それをしめ括るはずのショットがまったく予想できないという純度の高いサスペンスを映画が見失ってから、どれほどの時がたっているだろうか。八〇年代後半の侯孝賢以来か、それとも九〇年代初頭のキアロスタミ以来だろうか。…誰にも予想できなかったのに、見てみればまさにそれしかなかったと説得されてしまうその的確なショットに立ち会えば、誰もが新たな映画作家の誕生を祝福せずにはいられないからである」


八〇年代後半の侯孝賢監督の作品と言えば、『童年往事−時の流れ』(85)、『恋恋風塵』(87)、『ナイルの娘』(87)、『悲情城市』(89)でしょうか…。どれも大好きな作品ですが、『ナイルの娘』を偏愛していたのを思い出しました。



『ナイルの娘』…そうそうこんなチラシでした。


蓮實さんは、『私は猫ストーカー』という映画のスクリーンに映る細部に分け入った時評を書いて下さり、ほんとうに感謝に堪えません。上の文章は、ハルが今は遠く離れて暮らしている元カレ健吾と電話で会話をするシーンのことを書いて下さっているのですが、わたしは撮影をしながら、(演じていた星野真里さんも岡部尚さんもそうだったと思うのですが)この映画を見て下さる方が、どのように見るのだろう、とドキドキしていたシーンでした。


私は猫ストーカー』は、ささやかな物語を持った小さな映画です。
そして、監督をはじめ、撮影のたむらまさきさんやスタッフ、キャストの皆で精一杯知恵を絞って、楽しんで作った映画だと思っています。それを、多くの評者の皆さんが様々な角度から語って下さり、ほんとうに嬉しいです。


ありがとうございました。