岡山シネマ・クレール丸の内での上映が決定しました!

slowlearner_m2009-03-25


市川準監督の遺作『buy a suit スーツを買う』の、岡山シネマ・クレール丸の内での上映が決定しました!
お楽しみに!!

シネマ・クレールのHPは、こちら。 
http://www.cinemaclair.co.jp/



さて、『市川準監督のこと 追悼・市川準監督レトロスペクティヴ』五日目の今日は、『トキワ荘の青春』、『病院で死ぬということ』、『あしたの私のつくり方』、『東京夜曲』が上映されました。CMの上映は、サントリー・オールドシリーズの上映でした。

長塚京三さんの課長を主役に、「恋は遠い日の花火ではない」というコピーが印象的なCMです。このCMは、5年にわたって制作されたそうです。「味の素・ほんだし」シリーズも8年でしたね。まとめて見ると、ストーリー性の豊かなCMシリーズです。課長の背中を見ていたい、と言ったOLが、結婚して会社を去る日が来る…。課長の胸の中にも、甘い想いと苦い想いが交差します。

今日のトークショーは、そのサントリー・オールドのシリーズを1作目から支えて来た制作メンバーの皆さんが登場してくださいました。dofのクリエイティブディレクター大島征夫さん、サントリーのクリエイティブディレクター加藤英夫さん、東北新社 代表取締役社長の林田洋さん(当時は、このシリーズのプロデューサーでした)、電通のクリエイティブディレクター川野康之さん(当時はこのシリーズのCMプランナーでした)、そして、映画をご覧になりにいらした撮影の広川泰士さんにもトークに参加していただきました。



このCMの舞台となる時刻は夕方で、薄暮ギリギリ。毎日、夕日が沈む直前の30分くらいが勝負だったそうです。毎回、CMの終りに、後ろ姿の長塚さんが、ピョンとジャンプをするのですが、撮影時にジャンプの仕方が決まらず、時間がかかって、最後にいいジャンプが撮れた時は、まっくら、大島さんや川野さんは思わず広川さんに「映ってますか?」と聞いたそうです。広川さんは、「わかりません」と答えたそうです。それほどまでに暗くなっていたのです。結果的には、素晴らしいジャンプが、もちろん映ってたわけですが…。

そして、撮影終了と同時に豪雨が降り始め、劇的なスタートだったと大島さんは当時を振り返っていらっしゃいました。ほんとうによくお酒を飲んだチームで、市川監督が飲むようになったのは、自分たちの責任ではないかと。

大島さんは、このCMに市川監督が持っている“映画的なもの”“小説的なもの”を取り入れたかったとお話しされました。


市川準監督のこと 追悼・市川準監督レトロスペクティヴ』も、あと二日。
明日の上映は、11:45〜『竜馬の妻とその夫と愛人』、14:00〜『会社物語 MEMORIES OF YOU』、16:15〜『つぐみ』、18:30〜『病院で死ぬということ』です。



18:30の上映前のトークショーのゲストは、『病院で死ぬということ』の主演でもある岸部一徳さんです。一徳さんは、数多くのCMや「東京日常劇場」にもご出演されています。お楽しみに。


さて、今日の「市川準監督のこと」は、ロケーションディレクターとして市川監督のCMを支えられた大石裕彦さんです。