村松正浩監督

slowlearner_m2009-02-22


わたしが初めて市川準監督の作品に参加した『トニー滝谷』。
その制作時に、村松正浩監督にメイキング・ドキュメンタリー作品の監督をお願いしました。


ほぼ全てと言ってもいいシーンを野外舞台で撮影した『トニー滝谷』の現場と、市川準監督の演出を作品として記録しておきたかったのです。
ところが、市川監督はとてもシャイな方なので、よく村松監督は「メイキングは外して」となかなか撮らせてもらなかったようです。そんな時、村松監督は、現場でよく空を撮っていました。撮影は8月の終り頃だったでしょうか。夏が行ってしまうのを惜しむかのようなその空がとてもよく、この屋外で撮られた『トニー滝谷』のメイキング・ドキュメンタリーに効果的だったのを覚えています。

タイトルは、村松監督の発案で『晴れた家』となりました。
いいタイトルです。

その村松監督も、彼のブログに市川監督のことを書いています。

あの夏は人生一の日焼けをして、いまだにあの夏以上に色黒になったことはありません。日焼けのひりひりとした痛みと一緒に、風と砂ぼこりの吹き抜けるセットや、遠くの空の稲妻、監督の持っていた金色のマイクのことを思い出します。陽が落ちる時間ギリギリのショットで見られた監督のまなざしにゾクゾクして、思わずクローズアップで延々とビデオを回してしまったのです。


村松監督のブログは、こちらから。

http://smalllight.net/index.php?itemid=657


高崎映画祭の追悼上映でも『晴れた家』が上映されます。
4/ 9(木) 16:30〜17:40  シネマテークたかさき
4/10(金) 20:20〜21:30 シネマテークたかさき




監督のブログに掲載されている『トニー滝谷』の現場写真です。


そして、3月に村松監督の最新作『兄兄兄妹』という中編が渋谷で上映されるようです。
撮影は橋本清明さん。橋本さんとは、東亜優さんと柄本時生さんに出演していただいた奥原浩志監督作品『16[jyu-roku]』で、わたしもご一緒しました。


それから、明日から新作クランクインするようです
タイトルは、『スラッカーズ』。http://www.stblue.jp/slackers.html


村松監督の新作、楽しみです。