鈴木卓爾監督、編集中。

slowlearner_m2009-01-17


寒い日が続きます。
私は、今年久しぶりに霜焼けができました。
というか、霜焼けなんて、前にいつなったのか覚えてないくらいです。だから、最初は何でかゆいのか分かりませんでした。いやはや。子供じゃないんだから…。

鈴木卓爾監督は、今日も編集部と『私は猫ストーカー』の編集中です。
昨日の監督ラッシュ、打ち合わせを受けて、映画の頭からワンカットワンカット編集を洗い直して行きます。
ハルが猫ストーカーをする冒頭は、まるでドキュメンタリーを撮るように撮影されました。
何しろタレント猫を用意している訳ではありません。撮影した根津の路地に暮らしている猫を撮るのですから、いざ撮影場所に行っても、猫がいない可能性だってあるのです。まるで動物ドキュメンタリーを撮るような感じですね。ハル役の星野真里さんだって大変です。猫が出現したら、瞬時にハルを演じなければならないのですから。
結果的には、この映画には大勢の野良猫&飼い猫たちが登場します。
こっちが緊張していたり、期待していたりする時には、猫たちは決して出て来てはくれません。
現場がリラックスしてきたり、諦めて来た頃に、猫たちは不意にやってきます。
猫がいるはずのシーンを、いないシーンに変更して、監督がスタートをかけた瞬間に、猫たちは横合いから飛び出て来て、カメラのレンズの前を横切ったりするのです。
あらためてラッシュを観ると、まるで仕込んでいたみたいです。
猫たちは不思議です…。

今日は、編集の菊井さんのミラクルな技が炸裂しました。
編集の菊井貴繁さんは、萩生田宏治監督『神童』や山下敦弘監督『松ヶ根乱射事件』を編集した方です。
あまりにミラクルなので、監督と二人、画面を見ながら歓声をあげてしまったほどです。
そして、鈴木卓爾監督は、今日も分かり難いギャグを連発しています。
テンションがあがっているのです。
調子の良い証拠だと、自分ではいいますが、分かりづらいものは、分かりづらいです。

帰ってから、監督お勧めのCD、ヒカシューの『人間の顔』の一曲「猫にロマン」を聴きました。


それもこれも人間の
愚かな偉業
猫はますます苦労した
そんな歴史を振り返り
めんどうだから寝て暮らす

なるほど…。

今日の写真は、編集中の監督のメモと台本です。