ベルリンの街に三線が流れる。

slowlearner_m2009-01-13


今日は、『真夏の夜の夢』の中江裕司監督、それから沖縄の宣伝をするAさん、オフィス・シロウズの皆さんと公開にむけての打ち合わせ。映画も、まもなく完成します。そして、シネカノン有楽町2丁目などで夏には公開です。

今日の写真は、打ち合わせ中の中江監督です。

ひとしきりアイディアを出し合って打ち合わせをした中で、『ナビィの恋』の時の沖縄での手作りの宣伝の話を、とても興味深く聞きました。そして、沖縄のオジイたちの、おおらかな(下ネタ含む)話も。
そういえば、その昔、『ナビィの恋』でベルリン国際映画祭にいらしていた中江監督と現地でお会いした時も、上映の宣伝も兼ねて沖縄三線を弾きながら街を練り歩いてましたっけ。ベルリンの街に三線の音色が流れたのです。沖縄の宣伝では、本島だけでなく離れた島々にも、上映活動で回られるそうです。

私は猫ストーカー』もだんだん編集がすすんでいるようです。
16日には監督が入っての編集になります。
遅くに帰って、弊社スタッフのEさんで、ナレーションと絵の尺を検討するために、事務所で仮ナレーション録音。


“低予算映画について考える”は、これからも時々書いていこうと思います。
自分の考えをまとめるためにも。
そう言えば、ピアニストの高橋悠治さんの『音楽の反方法論序説』の中にこんな言葉がありました。

以前からふしぎに思っていたのだが、
ちいさな店が、そこにしかないものを売っていて、
成功して店を拡張すると、
そこではもう、どこの店にもあるものしかなくなってしまう、
ということが、よくある。

…20 人しか欲しがらず、20 個つくれば間に合うものは、
2000 人を相手にする店には置けない。
2000 人に売ることができないからだ。
みんなにひとしく手渡すことができないものは、情報となり得ない。
したがって、存在しないとみなされる。

しかし、20人にとって必要だったものは、どうなってしまうのだろう?
高橋さんのこの文章も、そのことに対する疑義として書かれていると思います。
低予算の映画のことを考える度、それから、ずっと関わって来た“単館”で公開される映画のことを考える度、この文章のことを考えます。