ジャック・プレヴェール

slowlearner_m2010-09-07



今日は、朝から打ち合わせをして、一旦事務所へ戻って、また打ち合わせ。
その後、昨日書いた企画書を提出しに、祈るような気持ちで吉祥寺へ。
すると企画書を受け取って下さる担当の方は、知り合いの知り合いということが判明し…世界は狭いですね。




その帰り、電車の中で、ぼうっとジャック・プレヴェールのことを考えます。


ジャック・プレヴェールは愛の詩人だった。しかしなにより自由と友愛の詩人であり、徹底した反権力の詩人だった。あらゆる抑圧や戦争や破壊に反対し、常にその犠牲になる子どもや女性、貧しい人々、動物や木々の味方であり続けた。その愛は女性の自由を最大限に尊重するものであり、その反抗は子どもの心で武装されていた。そしてプレヴェールのユーモアは、平凡な言葉に自由の風を吹き込んで、わたしたちを生きやすくしてくれるのだ。


これは、高畑勳さんが、自身で翻訳されたプレヴェールの詩集『ことばたち』(ぴあ刊)の帯に書いた素晴らしい文章です。
ジャック・プレヴェールのことを知ったのは、いつでしょうか。たぶん中学生の頃、よく読んでいた今江祥智さんの著作を通してだと思います。イヴ・モンタンなんかも、その頃背伸びして聞いたのです。



ポール・グリモーが監督し、プレヴェールが脚本を書いた『王と鳥』の予告編です。いろいろは経緯がありましたが、かつては『やぶにらみの暴君』という邦題がついていました。この邦題も好きです。



ジャック・プレヴェールの詩って、今ではやはり高畑さんが訳した『鳥への挨拶』(ぴあ刊)ぐらいでしかすぐには読めないのですね。イヴ・モンタンやピアフが無性に聞きたくなります。