日の出食堂の青春

slowlearner_m2010-06-20



久々に何もない日曜日です。
今週は、日向朝子監督作品『森崎書店の日々』が0号初号を迎えます。こうして『ゲゲゲの女房』『海炭市叙景』『森崎書店の日々』と一本一本できあがっていくと、ちょっと感慨があります。この厳しい状況の中で、これからわたしたちはどうやって映画を作り、そしてその作品を世の中に送り出していくのでしょう。DVDが売れなくなったと聞きます。映画館もだんだんスクリーンを減らしていきます…。



『じゃりんこチエ』のはるき悦巳さんの『日の出食堂の青春』は、とても好きな漫画です。昔、NHKでドラマ化されたことがあって、それが好きで、漫画を捜して読んだのはいつだったでしょう。最近また読み返していると、主人公たちの冴えないけれど青春のハイライトともいうべき日々と、日の出食堂がある下町の、ささやかではあるけれど最後の「華々しい日々」が重なり、ボンクラ四人組が溜まっていた映画館“銀映”がなくなるラストに、いつものことながら涙してしまいます。この漫画には、私の感傷というべきものが、たくさん詰まっているのかもしれません…。
名作だと思います。



ブルーノ・ムナーリの『太陽をかこう』です。訳は須賀敦子さん。何度読み返しても刺激的な名作です。


「画家たちも、じつにいろいろな太陽をかいているけれど、/ほんとうは、きみのすきなようにするのが、いい。」


この絵本が背中を押してくれる自由さは、ほんとうはこの絵本を通して読まないと分からないのだけれど…。



田島征三さんの『ほらいしころがおっこちたよねわすれようよ』です。
『ふきまんぶく』も『しばてん』も『やぎのしずか』も好きですが、この絵本の衝撃は忘れられません。今でも読む度に衝撃が走ります。