『BOX 袴田事件 命とは』公開決定!

slowlearner_m2010-03-08



制作した作品ではありませんが、『BOX 袴田事件 命とは』という映画を配給します。



袴田事件とは、昭和41年6月30日未明、静岡県清水市(当時)で味噌製造会社専務の自宅が放火され、一家四人が殺害された実際にあった事件です。

静岡県警は、従業員で元プロボクサーの袴田巌さんを容疑者として逮捕。袴田さんは、犯行を頑強に否認していましたが、勾留期限3日前に一転自白。熊本典道さんは、主任判事として、この〈袴田事件〉の裁判を担当することになりました。しかし、袴田さんは裁判で犯行を全面否認。熊本さんもまた取り調べが長時間にわたることや、供述が二転三転することから警察の捜査に疑問を抱き始めたのです。

事件は冤罪なのか、それとも捏造なのか?

しかし、警察によって犯行後1年も経つにも関わらず〈新証拠〉が提出されたのです…。
困難を極めた裁判は、裁判官の合議の末1対2で死刑判決が決定。熊本さんは、袴田さんの無罪を確信しながらも、主任判事として死刑の判決文を書かなければならないこととなりました。裁判官を辞職し、苦悩しながらも、無罪を実証しようと動き始めるのですが…。


人は人を裁くことができるのだろうか? 人を裁くことは、同時に自分も裁かれることではないか?
苦悩する裁判官の姿を通し、人を裁くことの困難と命の尊さを描いた重い主題を持った人間ドラマであり、開高健の『片隅の迷路』を思わせるような社会派ミステリー、社会派エンタテインメントである、と言ってもいいかもしれません。





監督は、『禅 ZEN』の高橋伴明監督です。



『禅 ZEN』の、というよりも、わたしたちの世代には大阪の三菱銀行人質事件をモデルにした『TATTOO[刺青]あり』の、という方がしっくりきます。



TATTOO[刺青]あり』です。
この映画のモデルになった事件のことは、今も覚えています。
私はまだ中学生で、地元は、この日雨だったように思います。


BOX 袴田事件 命とは


高橋伴明監督作品


萩原聖人 新井浩文
葉月里緒奈 村野武範 保阪尚希 ダンカン 須賀貴匡 中村優子 雛形あきこ
大杉 漣 國村 隼 志村東吾 吉村実子 岸部一徳  塩見三省
石橋 凌


制作プロダクション:ブリックス 配給:スローラーナー 製作:BOX製作プロジェクト
(2010年/日本映画/35mm/1時間57分/DTSステレオ)


5月下旬、渋谷ユーロスペースと銀座シネパトスにてロードショーです。