卓爾監督の松本レポート その1

slowlearner_m2009-11-10



吉祥寺バウスシアター、函館シネマアイリス、大分シネマ5、札幌・蠍座で、浅生ハルミン原作、星野真里主演、鈴木卓爾監督作品『私は猫ストーカー』の上映中です!


吉祥寺バウスシアター 10/31〜 http://www.baustheater.com/

函館シネマアイリス 11/7〜13 http://www.cinemairis.com/

大分シネマ5 11/7〜13 http://www.cinema5.gr.jp/

札幌・蠍座 11/10〜23 http://www.minipara.com/hokkaido-mini/theater/sasori/


お近くの皆さんは、是非ご覧になってください!



さて、今日は鈴木卓爾監督による松本レポートの第1回目です。

11月6日夜 長野県の松本シネマセレクトにて
私は猫ストーカー」が上映に呼ばれました。
私も招いていただいたので、中央本線を北へ北へ分け入ったわけです。
松本へは、狩人の歌で有名な「特急あずさ」が、新宿駅から出ています。
自動車で昔、松本へ行った記憶があり、今回は二度目の松本入りでした。

着いたらもう夜でした。
駅の改札に、松本シネマセレクトの主宰の宮�善文さんが迎えに来てくれました。
駅前で、いきなり猫カフェを発見しました。
お店の名前は「zaneli」。宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」に登場する名前ですね。



そのあと、上映場所である松本市民芸術館へ移動しました。
入り口に「私は猫ストーカー」上映の看板が!
横に立っているお方が、宮崎善文さんです。
宮崎さんはお寺の和尚さんでもあります。
もう三十年近くに渡り、信州にて日本映画の上映を通して、
活躍されている御重鎮です。



これが、松本市民芸術館です。大ホールと小ホールとあって、
なかなかおもしろデザインの、うらやま施設です。



ロビーを入ると、横びろの階段がシュール&ゴージャスに二階へ延びています。
フリッツ・ラングの映画にこんな光景があったような。



猫ストーカー上映の、小ホールの前にはこんな変わったかたちのベンチが。
かちわった林檎のようにも見えますが、松本は林檎が名産でもあるのです。



小ホールがとてもきれいな劇場でした。
席数が下の階だけで240席、、、お客さん来てくれますでしょうか?



映写チェックをしたところ、大変きれいな映写!
今回は、宮崎さんがHDカムを持ち込んでくれたので、HD映写が可能になったのです。
かなりばっちりなので、コントラストだけ半分に下げさせていただき、
映画のルックを柔らかく出来ました。



音響は、スクリーン手前の左右と、あと、前部の天井からもスピーカーが音を囲い込むように出るので、きれいに町のノイズと人物の声を聞き分けて、視聴する事ができます。
ほんわりとやわらかい綿が頭上から降るような音響なので、作品のポテンシャルを最大限に発揮出来ると判断し、ノイズ音響基準で、音量をあげ目に設定していただきました。
「可愛いふりしてあの猫、わりとやるもんだね〜と〜♪」
モフモフの毛皮に隠された、映画本来の凶暴性を発揮出来そうです。
そうこうしてるうちにワイワイとお客さんが集まって来ました。
この時程、映画がはじまるワクワク感に満たされる時はないもんだねと、今回の、新潟から始まり、京都、大阪、名古屋、浜松、仙台と直に映画館を巡って来た、『私は猫ストーカー』上映挨拶の旅の終点を感慨深く思わずにはいられないのであった。

(つづく)