新潟シネ・ウインドで『私は猫ストーカー』が始まりました!

slowlearner_m2009-08-08



シネマート新宿で絶賛公開中の浅生ハルミン原作、星野真里主演、鈴木卓爾監督作品『私は猫ストーカー』。

今日から、シネマート新宿でも夜20:20の回が増えました!

そして、新潟シネ・ウインドでも今日から『私は猫ストーカー』が公開です!



神保町で次の作品の打ち合わせをしていると、新潟にいる卓爾監督から携帯に電話が…。

なんと劇場に人が溢れているそうです!!
卓爾監督の声の後ろから、故郷に帰っているTさんの「こんなの見たことないですッ!」という、元気な興奮した声も聞こえます。

嬉しいです。
いらしていただいた多くの新潟の皆さん、ありがとうございました_!



1996年春季号の『文藝』です。
この号では、「子どもと本の世界 ブックガイド・幼年時代を読む」という特集が組まれていて、そこに石井桃子さんのエッセイ、金井美恵子さんのインタビュー“「ものがたり」なんかいくらでも本の中にあった”や、丹生谷貴志さん、斎藤惇夫さん(アニメ『ガンバの冒険』の原作『冒険者たち』の作者)の短いエッセイなどが掲載されています。

先立つ94年の冬季号には金井美恵子さんによる石井桃子さんのインタビュー“雪が降っているのに、それは暖かい世界でした”が掲載されていて、このインタビューと96年春季号の金井美恵子さんへのインタビューは、映画というものを考える時に、わたしにとってとても示唆的なものを含んでいるような気がします。


私は猫ストーカー』を作り終えて、ますますそのことを考えます。
どう示唆的かは、おいおい書いていこうと思います。まだ今はうまく言うことができないのです。

「…私は、幼い子供と話していて、ふとその子の頭の中には、いま爆発的な変革、進行がおこなわれているのだとと気づくと、畏怖の念に打たれることが度々ある。」


石井桃子「子どもの本のあいだでさまよう」

「…子どもに何がいちばんないかというと、過去ですよ。過去というものが子どもにはないでしょう。」

「…要するに子どもというのは、過去の時間をもっていなくて、現在の中で生きていて、現在の時間も過去というのも全部未来に投影されているものですよね。わずかにある過去というのが、現在という未来というか、全部向こう側に預けられちゃっている時間の中で生きている存在でしょう。『ノンちゃん雲にのる』は子どもが「時間」というものを初めて意識する瞬間が出て来るでしょう。あそこがなまなましいんですね。すいうものを回顧的な姿勢でノスタルジックに書いても、全然おもしろくないわけね。」


金井美恵子インタビュー“「ものがたり」なんかいくらでも本の中にあった”


こういうことと映画は関係があると思うのです…。