猫はいません。
シネマート新宿で公開中の浅生ハルミン原作、星野真里主演、鈴木卓爾監督作品『私は猫ストーカー』。
今日、ロケでお店をお借りした古書猫額洞さんのブログを覗いたら、
残念ながら当店には猫はいません。自宅にいますが、幻の猫なので
招き猫できないのです。
そうなのです。
本当の古書猫額洞には、猫はいません。
多分、お店に行って下さって、「猫はいないんですか?」とお聞きになったお客さんがいらっしゃったのですね。
今日、散歩の途中でトークショーなどでお世話になった岡崎武志さんにばったり。奥さんと娘さんにもご覧いただいたようです。ありがとうございます。DVDをお送りした倉敷の蟲文庫の田中さんからもメール。「リンゴの彼との電話のシーンにはたいそうウケました。」とのこと。苔ストーカーである田中さんは、猫ストーカーを我が身に置き換え「怪しまれるのも無理はないですね。しかもものすごく無防備で。」と。
そうなのです。
わたしは、警官から不審尋問を受けました。
まだまだです…。
昨日は、小さな劇場ながら一日の動員の記録だったようです。嬉しい反面、折角いらしていただいたのに入れなかった皆さん、申し訳ありませんでした。やはり、遅い時間の回にお席の余裕があるようです。お時間が選べる方は、ゆったりとご覧いただけたら幸いです。
先日、『私は猫ストーカー』で鈴木さんを演じている宮崎将さんを見ていたら、なぜか「セロ弾きのゴーシュ」を思い出しました。宮崎さんの、ナイーヴさとユーモアの奥底にそこはかとなく暴力性を潜ませた演技がとても好きです。
「ゴーシュ」と言えば高畑勳さんのアニメ作品も大変素晴らしいのですが、なんといっても茂田井武の絵による絵本がすぐに思い浮かびます。茂田井武の絵が好きなのです。宮沢賢治の「セロ弾きのゴーシュ」は、宮沢賢治の作品の中でも、とても好きな作品のひとつです。とても拘ってしまう作品です。足立正生監督の『幽閉者』を構想していたときも、足立監督に「例えばゴーシュみたいに、監獄の中のMを何かが尋ねてくるのです」とうわ言めいた事を言っていたように記憶しています。でも、まだこの作品がどうして好きなのか、自分でもよく分かってはいません。それについてもまた書いてみようと思います。
本日の収穫。
奥にも一匹こっちを見ています!