明日は、宮本まさ江さんのトークショーです。

slowlearner_m2009-04-16



渋谷ユーロスペースと大阪・梅田ガーデンシネマで上映中の市川準監督作品『buy a suit スーツを買う』。渋谷ユーロスペースでは、明日21:05の回上映前に、衣裳の宮本まさ江さんをお迎えしてのトークショーがあります。是非劇場にいらしていただければ幸いです。

宮本さんと市川準監督の出会いは、『会社物語 MEMORISE OF YOU』だったとお聞きしています。



その後、『大阪物語』や『ざわざわ下北沢』、サントリーオールドのCMシリーズ、そしてもちろん『buy a suit スーツを買う』など多くの市川作品の衣裳を手がけられています。実は、というほどのことでもありませんが、わたしたちも宮本さんに、そのほとんどの作品で衣裳をお願いしています。宮本さんは何人かのスタッフと映画の衣裳の会社ワード・ローブをやっていて、宮本さんが忙しい時でも、スタッフの皆さんがわたしたちを助けてくれます。

奥原浩志監督の『16[jyu-roku]』も甲斐田祐輔監督の『砂の影』も、タナダユキ監督の『俺たちに明日はないッス』も、それから製作中の鈴木卓爾監督の『私は猫ストーカー』もワード・ローブに手伝っていただきました。


砂の影』の江口のりこさんとARATAさんです。


宮本さんは、頼りになる姉貴です。いつもわたしたちを叱咤激励し、『私は猫ストーカー』の現場でもそうでしたが、誰よりも細やかに気を配ってくれるのです。『私は猫ストーカー』の古本屋“古書猫額洞”の近くに海産物屋さんがあったのですが、そこで煮干しを買って、苛々しちゃだめよ、これ美味しいから食べて、と、スタッフの皆に配ってくれました。



市川監督が亡くなったすぐ後、『私は猫ストーカー』の衣裳合わせの終った後だったでしょうか。宮本さんに誘われてお食事をした時、市川監督のことをお話ししながら、はじめていつも元気な宮本さんの涙を見ました…。

明日は、どんなお話が聞けるでしょう。
宮本さんはお電話で、『ヴィヨンの妻』のこと話していい? とおっしゃいました。
市川監督が亡くなる前に、とても撮るのを楽しみにしていた太宰治原作の新作のことです。わたしも監督がお元気だった頃、これ撮るんだよ、と台本を見せていただいたことがあります。太宰治がお好きだった市川監督のとても嬉しそうな顔を覚えています。

宮本さんは、市川監督から預かったその作品の資料をお持ちになるそうです。
そんなお話もできればと思っています。