『buy a suit スーツを買う』いよいよ4/11より公開です!
市川準監督の遺作となってしまった『buy a suit スーツを買う』が、いよいよ4/11より渋谷ユーロスペースと大阪・梅田ガーデンシネマで公開となります!
渋谷ユーロスペース http://www.eurospace.co.jp/
梅田ガーデンシネマ http://www.kadokawa-gardencinema.jp/umeda/
昨年の東京国際映画祭での上映、日本映画・ある視点部門の作品賞の受賞、そしてこの3月の『市川準監督のこと 追悼・市川準監督レトロスペクティヴ』の開催、同時期に行われた香港国際映画祭での『buy a suit スーツを買う』を含むレトロスペクティヴ…。なんだか感慨深いものがあると同時に、とうとう公開になる寂しさも少し感じています。
しかし、やっとこの映画が多くの皆さんに、ご覧頂けるのを心から喜びたいと思います。
市川監督の生前、この作品の公開がユーロスペースで決まったことをお伝えすると、とても喜んでいただけたのを覚えています。
低予算映画について考える、というカテゴリーの文章を、このブログで随分書いてはいないのですが、この作品を観た時に、涙が止まらなかったのと同時に、最小限のスタッフとキャストでこの作品を市川監督に作られてしまったことが、少し悔しくもありました。
打ち合わせの席で、エリック・ロメールの映画のつくり方について、監督に話したような気がします。監督は、人が悪いので、うんうんと聞いて下さっていました。でも、お別れの会の時、『あしたの私のつくり方』の撮影を担当した、鈴木一博さんから、『あしたの私のつくり方』の撮影中、市川監督が、「エリック・ロメールのように映画を撮りたいと」と繰り返しお話しされていたと聞かされました。そんなこと、わたしにはおくびにも出さなかったのです。
悔しかったので『buy a suit スーツを買う』をどんなカメラで撮ったのか、機種を聞き出したりもしました。
東京国際映画祭の上映の際、観てくれた友人から、「あなたがやりたいことを市川監督が全部やっているじゃないか」と言われたのも覚えています。
ほんとに監督は、人が悪い…。
まったく笑いごとじゃありません。
さて、明日7日の『バサラ人間』上映後の活弁上映は下記の通りです。
『クレイアニメ ピートト』(キャラクターデザイン/リリーフランキー)
『北国行きで』