『市川準監督のこと』はじまりました! 満員御礼!!

slowlearner_m2009-03-21



本日から『市川準監督のこと 追悼・市川準監督レトロスペクティヴ』がはじまりました! 満員御礼!! 特に初回の『BU・SU』、『春、バーニーズで』にいらしていただいた皆さん、会場が混雑して申し訳ありませんでした。でも、すごく嬉しいです。

市川監督は、驚くほど“晴れ男”でした。そのほとんどを外で撮影した(室内の中も)『トニー滝谷』の撮影の時には、東京では豪雨でも撮影が行われていた横浜では、まったく雨が降らなかったほどでした。今日も、よく晴れました…。実は、市川監督のお通夜の時や、お別れの会の時や、上映の打ち合わせの時は、ひどい雨でした。でも、今日は暖かで、驚いた桜が咲きはじめたほどでした…。



大混雑の劇場ロビーです!



感想をお書きいただける、記帳台をご用意しました。



ロビーに展示された市川監督全作品のポスターです。



市川監督が亡くなられた直後、朝日新聞に掲載された記事です。ユーロスペースの皆さんが、その頃からずっと劇場のロビーに掲示してくれています…。



一回目の『BU・SU』の上映前に、故・市川準監督夫人である市川幸子さんのご挨拶がありました。
幸子さんは、時折、涙ぐまれ、途中で言葉が途切れてしまうこともありました。

「深夜、仕事を終えた市川は、不意に「秋」の気配を感じ、何だかとても嬉しくなって、かすかな秋の訪れをもっと感じたいと、研ぎ澄ましているうち、うっかり、そのまま逝ってしまったのだと思います」

「市川が映画のメッセージとしていつも「生きているということは、それだけで喜ばしいことなのだから」ということがありました、映像の中から、それを感じ取っていただくことができましたら嬉しいです」

「大人の映画を作るのだ」と言い続け、「コマーシャルは家庭に配信され、小さな子どもも影響をうけるのだから手は抜けない、と職人のような姿をみせていた」と「市川監督のこと」を語られました。

市川監督の遺影が、幸子夫人を見守っています…。



最終回『トキワ荘の青春』の上映前に行われたトークショーの様子です。今日のトークは、市川監督の作品『つぐみ』や『竜馬の妻とその夫と愛人』などで助監督を務められた、現プロデューサーの井上文雄さん(左)、『BU・SU』『トキワ荘の青春』など市川監督と多くの作品でコンビを組まれた撮影の小林逹比古さん(中)、そして、やはり『病院で死ぬということ』から遺作となってしまった『buy a suit スーツを買う』に至るまで市川監督の作品を支え続けた録音の橋本泰夫さん(右)がゲストでした。

トキワ荘の青春』の上映には、この作品の出演者のひとりである鈴木卓爾監督も駆けつけてくれ、お客さんと一緒に映画をご覧になっていました。


明日は、二日目。11:45〜『東京兄妹』、14:00〜『会社物語 MEMORIS OF YOU』、16:15〜フィルムで撮影された最後の作品となる『あおげば尊し』、18:30〜撮影・写真家の広川泰士さんをお招きしてトークショー、その後、広川さんが撮影を担当された『トニー滝谷』を上映します。

皆さんのご来場を心からお待ちしています!