『かぞくのくに』の喫茶店

slowlearner_m2013-01-12



『かぞくのくに』のキネマ旬報1位に関して、お祝いの言葉をいただきました。
ありがとうございました。
主人公リエの実家である喫茶店は、今はもうありません。
今はもうどころか、喫茶店は、かつて名人と呼ばれた方がやってらした板金工場があった建物が空いているのを、制作のスタッフが見つけ出して、そこに丸尾さんをはじめとする美術スタッフが、喫茶店と住居にまるごと改造したものなのです。
三叉路にあって、蔦が電信柱にまではっている、とてもいい建物でした。
今となっては、あの物件が見つからなかったら、と、ぞっとします。
そして、低予算の映画なのに、ここに喫茶店を作ろう、という丸尾さんが美術でなかったら、と思うと、やはりぞっとするのです。
夜遅くまで撮影をしているわたしたちを受け入れて下さった町のみなさんにも感謝します。ありがとうございました。
余談ですが、近くにおいしいシベリアを売っているパン屋さんがあって、疲れると、よくそこでシベリアを買って食べました。