プーヴィエを読もう。

slowlearner_m2010-05-01



GWいかがお過ごしですか?
“オマージュ津田新吾”に触れて以来、ずっと管啓次郎さんの本を本棚から引っ張り出して、読んでいます。
そして、買ったままで読んでいなかった『本は読めないものだから心配するな』へ。
このところ電車の中でも、寝床でも、銀行でも読んでいたので、もうボロボロになってしまいました。



管さんの本のすべてがそうであるように、この本もとても実践的な、武器を直接手渡してくれるような、そんな本です。それは、「どう本を読むか」というような読書論だけに留まらないものです。
読んでいるとニコラ・プーヴィエの文章をまとめた本『プーヴィエの世界』(みすず書房)のことを書いた章にぶつかります。




以下、管さんの文章からのプーヴィエの文章の孫引きです。

「新たな世界でのらくら暮らすことは、数ある仕事のうちでも、もっとも気の抜けない仕事だ」


「旅をしていれば、自分を支えていると思ってきたものが解け、悪夢でも見ているように自分を裏切るという瞬間を経験せずにいられない、この恐るべき剥奪の背後、存在のゼロ地点の向こう側には、さらになお何かがあるはずなのだ」


「その楽譜はいつも目の前にあるのに、世界に対する難聴のために往々にしてわれわれの手から奪われている」


高橋啓・訳


これまた買ったままで読んでいなかった、『プーヴィエの世界』を読もうと思います。

Markku Lehmuskallio+Anastasia Lapsui共同監督の“Seven Songs from the Tundra”という映画を見ていたら…



何が琴線に触れたのか、いつもはテレビに関心をまったく示さないうちの猫が釘付けです!